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++ 軍人的?つぶやき ++

軍人的?つぶやき


スカイ・クロラ追記 2008年08月08日(金)

BBSに、ぶちさんからの書き込みがあり、思い出した事があるので追記。

劇中ではタバコが重要な位置を占めていた。
あれは現実逃避のアイテムなんだろうと思っていただけに、ラストでタバコを吸いかけて、吸わない水素にナルホドと思った。

水素も現実を受け入れ、逃避は終了と思ったのだろうと。
実存感のない世界から、地に足をつけた人生を歩もうとしている姿に、監督のメッセージを感じた。
(後でパンフを読んだら、水素はタバコを吸っているワケではなく、くわえているだけと監督が言っていたとか)

押井作品には珍しい前向きなメッセージ(笑)が、他作品と一線を画しているんだろう。
また観に行きたくなるなぁ。。。( ̄ー ̄;
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ファインモールドHPで散香キットの3Dデータを見て思い出した事。

そうそう。。操縦桿がスピットみたいに輪型だったんだよな。。
航空装備も含めて英軍という事か。
ウーフーみたいな(八木アンテナを付けた機首の)機体もあったので、主人公側は日独英国の影響下にあるのかも?
裏設定では米国がモンロー主義を貫きWW2に参戦してないみたいだから、ドイツが英国を占領してる?。。のかな?

そう言えば、水素が散香に乗った時、キャノピーの開け方やコクピットからの降り方(足の出し方)が「元々戦闘機乗りのベテランだった」と判る感じで良かったなぁ。。。
キャノピー上部の取っ手を両手で握って、後方にスライドさせる帝国海軍式なんだけど、その仕草が何とも良かった。

何かの日本映画でも、こういう感じを再現したシーンがあったと思う。
『ゼロファイター大空戦』だったか?

スカイ・クロラ2 2008年08月07日(木)

冒頭、短い空戦の後、雲海を抜ける長いカットがある。

この空中カットのオープニングは、古くは生粋の飛行機マニア、ハワード・ホークスの『ジェットパイロット』、新し目では『メンフィスベル』が思い出され、空モノの映画なんだなぁと期待感を高めてくれる。

その後、着任した主人公優一は、ウイングマンと度胸試しのスタント飛行をするのだが、このシークエンスはWW1の戦闘機パイロットを描いた『ブルーマックス』だ。

爆撃機を護衛して大編隊で飛ぶ渡洋攻撃シーンは『空軍大戦略』の独空軍。
(DVDが出た暁にはニコニコやツブでLWマーチが重ねられるかと(笑))
ちなみにこの時、散香が母艦から発艦するシーンもあり、艦上機だという事が判る。
主人公達は基地航空隊という事になるか。
空戦には雲上、荒天時などバリエーションを持たせ、リアル感もあり良い。

このように、「空戦映画」としてオイシいシーンが散りばめられ、押井がいかにレシプロ空戦映画を作りたかったかが伝わってくる。
駿が嫉妬する位の出来に仕上がっていると思う(爆)。

空戦シーンは全てCGだが、他の映画にあるような、マニューバの不自然さは殆どない。
マニューバについては数点、疑問がないでもないから「殆ど」となる。

主人公は垂直上昇からのストールターン時に照準して命中させる、マルセイユ並みの技量があるのだが(笑)、そもそもストールする位に速度を低下させた時に、敵の照準に捉えられるのではないか?と思った。

原作にあるのから描かれたのかもしれないが、ここは右(先尾翼だから)ひねり込みの減速バレルロールの方がリアルじゃないのかなぁ。。?
それだと当たり前過ぎて、新ワザにはならないからかな?
このような急減速をさせ(確かAOAを急激に上げてやっていたような)、後ろにつくシーンが他にもあり、どうなんだろう?なんて。。

空戦では近代航空戦の基本、ロッテ戦法を取っていないのだが、「ショーとしての戦争」には華が欠けるから導入されていないのか?

それと、翼内砲の薬莢の数が多すぎるような。。
通常の13〜30ミリクラスの機関砲は、あんなに発射速度が速くないと思った。

細かい事を言えば、タクシー時には、もうちょっとガクガクした動きもあった方がリアルだったのではないかな?とか。
舗装の滑走路だったが、ちょっとスムーズすぎるような気も。。
(欲張りは承知で書いてます(笑))

とは言うものの、高度0くらいまで降下した後、全力で上昇し高度を取って占位しようとするなど、ちゃんと「空戦の基本」は守られていて小気味良い。
(翼前縁スラットを使ったりとかも)

少なくとも2000馬力以上の良いエンジンを積んでいそうだ(笑)。
ダメな映画は適当に空を飛んで、適当に撃ち合っているのみで興ざめするが、この映画ではそういう事はない。

またエンジン音も(特に敵のスカイリィは)液冷エンジン独特の良い音がしていて、さすがスカイウォーカーサウンドといった所か。

CGで良かった点は、無塗装(というかジュラルミン地が見える)の外板がリアルに表現出来た事も利点だったと思う。

爆撃機のせり出し式爆撃手席や、英軍爆撃機を彷彿させるような4連銃塔(303ブローニングっぽい)も登場し、大戦機好きには嬉しい。
胴体銃も50口径ブローニングだったので、主人公側の旋回銃はブローニングで統一されているのかも?

。。などと思い出した事をそのまま書き連ねたが、このレベルの空戦シーンが新作で観られて嬉しかったという事が一番の収穫だったかも知れない。
DVDも欲しいぞ!(笑)

スカイ・クロラ1 2008年08月07日(木)

『スカイ・クロラ』は実に良い作品だった。
原作を全く知らないせいもあるかも知れない。
以下、ネタバレ豪快にあります。

観た上で思った事は。。
「人は自らの死を実感出来た時に、真の人生が歩めるようになる」
という思想が根底にあるのではないか。
いずれはどうせ死ぬんだから、より良く生きた方が良いという、少々投げ槍的な物言いとは違う。

今までとは何か違った事を(無敵のティーチャー=ファザーを撃墜)しようと歩みだした結果、主人公は死んでしまう。
しかし、エンドロール後、主人公が生まれ変わり、愛し愛された(と思われる)人に「待っていた」と言われる。

「例え失敗したとしても、やってみれば良いじゃない。何かが変わって、人生良いのかもよ?」
というメッセージだと私は受け止めた。

また、水素と愛し合ったと思われる、大人の男であるティーチャーが敵陣営に移ったのは、水素を愛したからこそ敵側に回り、殺すという形の愛を授ける為だったのではないか。
大人の責任として。
この授ける愛に焦燥感を持つ思春期の少女だからこそ、水素は常にイライラしているのではないのか。
(父に反抗する思春期の少女のように)

主人公が乗る機体には「散香(さんか)」という愛称が付いている。
観る前はヘンな名前だなぁと思った(笑)。
これも、漢字を換えれば「散華」ではないのか?

繰り返し生きる、人工的な戦闘マシーン=キルドレに手向ける言葉としてつけたのではないか?
兵器を与える者(開発者含む)からの申し訳なさが込められているような気がする。
永遠に生きる者にとっては、死ぬ事が幸せな事だから。

これはキルドレではない基地関係者(水素が司令部?に乗り込んだ時に対応する人)や、女整備長の表情に表されている。
表情にこだわったアニメートが十分に発揮されているように思う。

このように、物語も上手く出来ている作品なのだが、マニアックな点も上手く描かれている。
押井のような、真性のマニアでなければ描けない点も多い。

まずは銃器。

主人公が、拳銃の発砲を止めようとするシーンが二回ある。
相手の銃はPPK(戦時型(笑))とM1911A1。
共にハンマーとスライドの間に指を挟み、絶対に撃発できないようにしている。
主人公の本気さが指で伝わる(人には伝わる)。
グロッグじゃなくて良かったね(笑)。。というか、グロッグが使われるような世界観ではないが。
ここは注目ポイント。

また、水素は常時PPKを持っているのだが、コックしている時としていない時が、心情により適宜使い分けられている。
このコダワリが良い。
M1911A1のハンマーを戻す仕草も、グリップセフティを抜きながら(に見えた)でリアルだ。
ただし、ハーフコックより前=撃針に触れる位置--に倒れているように見えたのだが。。←あまり良くないが、慣性式打撃だから良いのか?(笑)

少々鉄砲に詳しい愛好家程度だと、こういう点は描けない。
外国映画だと、キャメロンやマイケル・マンレベルのマニアでないと描けないだろう。

長くなったので飛行機について、2につづく。。

崖の上のポニョ 2008年07月30日(水)

久しぶりに更新してみる。。(笑)

『崖の上のポニョ』は原点回帰を狙ったそうで、観た印象もその通りだった。
難しいテーマも(一応)ナシで話も単純、スカッと終わる。
『パンダコパンダ』の印象に近いという感想を持った方は多いと思うし、私もそのように感じた。
見終わった時に、あー面白かったと言えるような「まんが映画」という事だ。

原点回帰でCGを極力排し、手描きにこだわったとの事だが、確かに70年代までのアニメを思わせるような表現があった。
それは水の飛沫の表現だ。

蛇口から水道水が出て、それが跳ね返り飛沫になるシーンがあるのだが、飛沫が黒の実線で描かれていた。
(どうでもいいような事だけどさ(笑))
この飛沫にレトロな雰囲気を感じた。

明らかに、意図的にそうして描いているものと思われる。
80年代以降のアニメ表現では、飛沫は間違いなく「色トレス」された線で描かれたであろうから。
(色トレスとは輪郭線を黒でなく、色付きの線で書き込む表現)
黒の線をチラチラさせて飛沫感を描いており、これがなかなか印象的だった。

という事で面白く、睡魔に襲われる事もなく一気にラストまで観てしまったのだが、二つのシーンで私は涙を流してしまった。

----------以下、ネタバレっぽい内容が含まれる。。かも?(笑)

まずは発火信号にヤラれた。
主人公の5歳の少年は船乗りの息子なのだが、崖の上の一軒家のベランダには発光信号機が据えられている。
少年は船員帽を被り、双眼鏡をのぞいて近くを航行中の父と交信するのだ。

これは通信機器が発達した時代に育った人には理解されづらいかも知れないが、私はロマンを感じてしまった。
ちなみに信号機は大型のレバー式ではなく、『Uボート』に登場する発光信号機と同じような(嵐の中でトムゼン艦長と交信するシーン)機材だった。

洋上のお父さんと発火信号のモールスで交信するなんて、(昔の)少年のロマンが炸裂という感じじゃないかっ!
誰も涙しないだろうが(笑)、私はジャージャー涙が流れてしまった。

その後、お母さんはもっと早いスピードで発火信号を送れる事が判明し、笑いも誘ってくれる。
(母はアマチュア無線免許も持っている模様←何でも出来る宮崎的スーパーウーマン像(笑))

もう一つ。

水没した町で母を探す為、少年とポニョは小型船(笑)で出かけるのだが、避難中のボート群と遭遇する。
何隻かのボートを引いているのは、水産高校のカッター。
カッターですよ?!(^_^)

漕ぎ手の様子や、舵を取る助教と立っている教官らしい姿は、知っている者でなければ描けないだろう。

やり取りした後、少年とカッターは別れるのだが、教官(らしき人)が敬礼する。
見事な敬礼だ。

すると間髪置かず、少年はちゃんと返礼するのだ!
何と言う素晴らしい礼式(と海の男を理解しきった息子)!!
誰も涙しないだろうが(爆)、またもや私はジャージャー泣かされてしまった。

日本作品は言うに及ばず、外国作品でもフヌケな敬礼を見せられ、興ざめする事が多い昨今(ex:『ジャスティス』『出口のない海』他多数)、日本の子供向けアニメでこんなに立派な敬礼が見られるなんて。。
個人的には『眼下の敵』におけるユルゲンス、ミッチャム間の敬礼と、同レベルの良い敬礼だったと言わざるを得ない。

こういう表現は、フツーの監督では思いつかないようなアイディアやシーンで、やはり宮崎監督恐るべしといった所かもしれない。
不覚にも二度も泣かされてしまって、何だか悔しいような気もするが(笑)。

ブラッカムの爆撃機 2007年02月10日(土)

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宮崎駿の描いたマンガが収録されているというので、興味を持ち読んでみた。
巻頭と巻末に「雑想ノート」形式のフルカラーマンガが掲載されている。
駿については後述するとして、まずは本題の小説について書く。

この本には中編?の『ブラッカムの爆撃機』の他、短編の『チャス・マッギルの幽霊』、『ぼくを作ったもの』が収録されている。
『ブラッカム。。』はWW2のRAFウェリントン爆撃機乗りの話で、他二編はいずれも戦時下の少年の話である。

宮崎駿も書いているが、『ブラッカム。。』の描写は元爆撃機乗りなのかと思うくらいリアリティがある。
単なる戦記ものとは違い、兵士の息づかいまでが感じられると言ったら良いだろうか。

その描写は主役とも言えるウェリントン爆撃機だけにとどまらず、航空兵の生活振りや被服にも及ぶ。
軍装マニア的に言えば、航空兵の着用している「ウサチャン服」RAFアービンジャケット(毛皮のシャーリングジャケット)や酸素マスクの表現などは、実際に見たり着たりした者にしか判らないような描写なのである。
これらを全て想像で書いたのだとすれば、非常に研究した結果なのだと思う。
この辺りは単なる戦記ものや、うわべだけで書かれた安っぽい架空戦記ものと一線を画している。

更に視点は敵であるドイツ人にも及んでいる。
メインはイギリス人の話だが、ドイツ人にも視点がある事で映画『空軍大戦略』的ニュートラルさが感じられる。
この点は、あくまでドイツ人の視点のみで書かれたルーデルやリッペルトの自叙伝などとは違っており、なかなか興味深いものがある。
当事者でない事から書けたのかも知れない。

この話は解説を読む限り、児童小説として書かれたものらしい。
私が子供の頃読んだとすれば、それはそれで面白く読めたのかも知れないが、中年となった今読んだ方が良かったのかも知れない。
それは機体や軍装の知識のついた今ならリアルに思い描けるという事もだが、作品のテーマ自体も深いように思うからだ。

これは『チャス・マッギル。。』や『ぼくを作ったもの』にも言える。
共に第一次大戦の英国兵が絡んでくる。
前者はファンタジーっぽい話だが、やはり描写がリアルである。
第二次大戦期に少年だった著者の経験も元になっているのだろう。

収録されている三作品とも面白く読めた。
(面白く=面白おかしいという意味ではない、念のため(笑))
戦記ものに興味のある方にはオススメしたい本である。

画像はWW2の英軍(手前)とベルギー軍のヘルメット。
『ぼくをつくったもの』の「おじいちゃん」の話にある、ヘルメットてっぺんのネジを指す。
第一次大戦の英軍ヘルメットとは内装が異なるが、やはり内張りを固定する為のネジがてっぺんにある。
「おじいちゃん」はこのネジを外し、釘をさしてロウソクの台としたのだろう。

さて駿について。
巻末のマンガを読み、宮崎駿の意識が変化してきているのでは?と思った。
こんなセリフを妄想上の(笑)ウェストールに語らせている。

「(英国の航空兵や日本の特攻隊員の)・・・少年の忠誠心を否定してはいけません」
「煽ったり利用したりするのは もちろん論外ですが 少年達の勇気は、本来悲劇的なのです」
「しかし この世界の重要な一部です」

巻頭では自らのキャラに、こう言わせている。

「なんとまあ より道をしたものだと思う」
ウェストールの『機関銃要塞の少年達』や『海辺の王国』を読んだ時に気づいた
「ぼくより先を歩いている奴がいる」

現在宮崎駿が製作を開始している新作は、戦が絡むか絡まないのかすら判らないが、結構良いものに仕上がるのでは?
などと勝手に妄想している私ではある(笑)。

P.S. どうでも良い瑣末な事だが「火炎信号」は単なる「信号弾」で良いのにね(笑)。
おそらく原語はフレアーなのだろうが、ディープパープルの「スモークオンザウォーター」の歌詞訳も含め、ちゃんと訳されない事が多いような気がする。。

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